その辺にいる社会人3年生(24)

社会人2年目のブログです。

大人の都合に振り回される子どもの気持ち

 今日の話は、高校野球の話。中学生の頃から、春夏一度ずつは阪神甲子園球場へ足を運び、高校野球を観戦している。プロ野球も好きでたまに見に行くのだが、巨人ファンであるということもあって、言わずもがな阪神甲子園球場の観覧席に足を踏み入れることが複雑な気持ちになるのだ。そんなことを跳ね除けて高校野球観戦に行く自分を魅了する高校野球は本当に素晴らしい。年上のお兄さんたちが汗を流して白球を追いかけて泥だらけになっている姿に感動していたが、今では年下の男の子を応援する立場になっている。しかし、どの立場になっても応援したくなるのが高校野球だと思っている。

 

 昨日、第一試合の大阪桐蔭VS東海大菅生の試合が行われたが、8回表の東海大菅生の攻撃途中で降雨のためそこでコールドでゲームセットとなってしまった。高校野球は、7回まで終了していればノーゲームとはならず、試合が成立するシステムだ。そして、何より東海大菅生の攻撃が押せ押せムードだったということが自分の胸を痛めた。まず言っておくが、自分は東海大菅生の応援をしていたわけでも、大阪桐蔭のファンでもない。あくまでも中立の立場で今回のこの判断は間違いだったのではないかと思うわけだ。

 

 何が間違いだと思うかということなのだが、6回あたりから雨足はが強くなり、ピッチャーもマウンド上で足を滑らせたり、打球がグラウンド上の水たまりの影響で止まってしまったりしていたのにも関わらず、判断が遅くズルズルと8回表の途中までやり、大阪桐蔭からしても東海大相模からしても中途半端な不完全燃焼な試合になってしまったであろうということである。あの大雨の中試合をさせて、結局降雨コールドで幕切れなんて誰も納得はいかない。それでも、大人たちはそういった決断をした。確かに、東京五輪2020が無事閉幕してから季節外れの大雨が続いていて、高校野球の試合が予定通りに進んでいないのは事実だ。しかし、予定通りに進めることを最優先にして野球をさせる大人の神経が自分には分からなかった。誰が主役で誰のための高校野球かが全く分かっていない大人の判断なのだろうと思う。阪神甲子園球場は屋外であるため、天候がプレーを大きく左右する。それなのにパフォーマンスが落ちるほどの降雨を無視してコールドが成立する7回を無理やり終えさせたようにしか見えなかったため、自分はモヤモヤしているわけだ。そして、4試合ありそのうちの1試合が終わったからと言って、何も予定の調整ができるわけではないのである。今日、昨日やる予定だった残りの3試合を行うはずが、また雨天延期ということになった。それならば、ドロドロで無茶をして昨日大人の都合で試合を終えさせられた2校との公平性はないに等しいと感じた。

 

 はっきり言って、大人の都合に振り回される子どもは本当にいい迷惑だ。子どもは無力だ。子どもがいくら動いたとしてもGoサインを出すのは最終的に大人である。そういったものが高校野球で見られる悲しい結末だったと自分は辛かった。もちろん、1番腑に落ちないと思っているのは、選手たちだ。何のためにこれまでたくさんのものを犠牲にして、全てを野球一色に染めてきたのかと思っている選手がほとんどだと思う。こんな形で選手たちの、子どもたちの夢が失われ理不尽に報われないのはいかがなものかと思うわけだ。大人の都合なんて関係ない。子どもを導き、子どものことを支え一生懸命に考えていこうと改めて思った。