その辺にいる社会人3年生(24)

社会人2年目のブログです。

2022年10月を振り返って

 2学期も早いもので、既に折り返している。10月のメインイベントは、何といっても体育大会である。子どもたちは全くと言っていいほど、興味・関心がないような印象を受けた。それは、「どうせ負けるから」という理由があったからだった。同じ敷地にある高校の体育大会に参加させてもらう形である。独自の、言ってしまえば自分たちが主人公になれる瞬間がない体育大会ということを理解している。だからこそ、そういった不満ややる気のなさがあるのだろう。小・中学生の頃、圧倒的な差を見せつけられたり、嫌ごとを言われたりしていじめられていたという子どもも少なくない。それがフラッシュバックしてくるのか、とにかくトラウマなのだろうと思う。だから、負けて笑いものにされたくないというのが一番に思うことなのだろう。自己肯定感が低く、チャレンジ精神もあまりないのもそのせいだ。自分は、結果よりも過程だと心底思っているため、「結果は二の次だ」と体育大会が開催される1週間前から言い続けた。子どもはそれでも「とは言え…」といった感じが否めなかったが、目標を書かせた時に「全力で競技に取り組む」「絶対に諦めない」と書いてあった。本当に大事にして欲しい気持ちが書かれており、嬉しくなった。また、「応援も全力でする」と書いていた子どももおり、人のことを考えられるように少しずつではあるが、なってきているのかもしれないと思えた。集団で学校で過ごす意味はこういう気持ちを養うためにあると自分は考えている。それもたまに言葉で伝えているため、どこかで子どもたちの中で引っかかってもらえていたのなら、最高である。

 

 現場実習には、7人中4人が行っていた。企業に2人、事業所に2人であった。9月、2学期がスタートした際に、進路の選択肢の種類について再度詳しく説明した。「企業だけが働く場所ではない」と強く伝えた。できることをコツコツ毎日こなせる場所が長く働けるキーとなるのだろうということは、周知の事実である。が、保護者も本人たちも譲れないものがある。偏見や色眼鏡が邪魔してしまっている場合が多くある。それと、保護者の過大評価である。保護者は我が子しか見ていない。その基準で進路を選択してはいけないのだ。それを理解できる保護者はどのくらいいるのだろう…と思う。背伸びをして企業へ就職しても、すぐに辞めるのなら意味がないし、そこから立て直す方が難しい。その頃にはもちろん、学校卒業後であるため、学校がアテンドしてくれるわけでもなく頼れる場所がなくなる。そうなってしまうと3年間が無駄になってしまうため、欲張りすぎず、今の力に見合った進路を選んでもらいたい。忘れ物をしたり、会議で居眠りをしていて「企業での就職しか考えていません」と言っても全く説得力がない。企業へそんな子どもを送り込むわけにはいかないし、何なら企業側からNGが出るに違いない。企業からしても来てもらっても迷惑なだけである。作業面がせっかく評価されても、そういった生活面で引っかかるともったいないと耳にタコができるほど言っていたが、外部で出てしまったということは仕方がない。一方、帰った瞬間に2回目の実習の話が来たり、学校生活で成長が見られたりと実習に行かせてもらえてよかったと思える子どももいて、クラス内で差が開き始めている。比べることは絶対にしないが、生活面でのしんどさが顕著になってきてしまっているため、支援を考えていかなければいけない。来月には職業訓練校の見学2件と企業見学1件がある。そこでまた、新たに就労への意識を高めてもらいたい。