その辺にいる社会人3年生(25)

社会人3年目のブログです。

教師という仕事

 3年前。自分は教師になった。『先生』と呼ばれるのは、まだまだ慣れない。基本的に悲観的な考え方を持っていることもあり、『先生をしてもいい人間なのか』なんて思うことも少なくない。それでも、やっぱり教師になってよかったと思っている。

 

 自分が教師を目指した理由は、よくある『担任の先生に憧れて』というやつ。でも、学園ドラマでいうと、金八先生に憧れたタイプ。ほとんど世代のシリーズはないが、全シリーズ・全話視聴済み。とにかく熱い。子どもファーストな先生に自分もなりたいと思っている。だから、金八先生は本当にグッとくる。今、第4シリーズがTVerで配信中。毎日見ているのだが、金八先生のこのシリーズの中心人物、広島美香へのアプローチが本当に勉強になる。ちなみにこの記事を書こうと思ったのも、金八先生がきっかけである(笑)

 

 今、金八先生を初めて見たわけではない。もう全シリーズを何周もしている。でも、『教師を目指し始めたころ』、『教育学部の大学生をしていたころ』、『教師1年目のころ』などそれぞれの時期で思うことは違っていた。特に、教師をし始めてからは、自分が担任している子どもと出演者を重ねることが多くなり、さらに金八先生を教材として使わせていただいていることが増えた。

 

 第4シリーズの広島美香は、家庭環境が複雑でその鬱憤を晴らすように、学校では突っ張っていた。本当によくないことだが、いじめを加速させる存在も美香だった。先生にはバレないようにするずる賢さもあった。でも、要所要所で構って欲しいアピールの描写もあった。そのSOSを逃さないようにするのは、教師の仕事。金八先生はもちろん見逃さなかった。でも、美香はなかなか胸中を金八先生に話さなかった。そして、遂に両親が離婚することになる。ろくでもない両親でも、美香にとっては世界にたった2人の両親。この離婚が嫌で、誰かに助けを求めたくなる。これまで突っ張っていた美香が、深夜走って金八先生の家を訪ね、「助けて」と言って頭を下げたシーンはやはり涙が出た。学校では悪いことをしている美香も、美香が本当に極悪人でやっていることではないということ、そしてそれは家庭環境の悪さが原因であるということを金八先生に晒そうという美香の決意が見られ、気づいたら涙が出ていた。(もちろん、学校でクラスメイトを傷つけてストレスを発散することは悪です!)そういう頼られる先生になりたいなと背筋が正される作品なのだ。

 

 教師として、人として本当にまだまだ。子どもたちと過ごす毎日がとにかく楽しい。怒らない日はないし、悩まない日はない。でも、子どもたちの可愛さが上回る。金八先生に出てくる美香のように、家庭で構ってもらえていないことから学校での注意引きが止まらない子どもがいる。どうしてもしつこいと感じてしまうが、ふと「家で構ってもらえてないもんな」と思う。これはこの子のせいじゃないなとも思うと、次は可哀想だと同情してしまう。丁寧に関わらないといけないと金八先生を見て改めて感じている。

 

 今年度もあと、2ヶ月。あの子にしてあげられることなんて限られている。家庭の問題は、入り込めない。だから、難しさを感じている。そんな環境の中、もがいて自分を確立しようとしている子どもが健気でならない。その子にとって、一番に応援できる先生でいたい。人と常に関わる仕事は素晴らしい。これからどんな夢だって見られる子どもたちと過ごす日々を大事にしていきたい。教師という仕事は、やめられない!