その辺にいる社会人3年生(24)

社会人2年目のブログです。

特定の人と関わる

 アルバイトを始めたのは大学1年生の秋。高校生の時にバイト経験はないため、これが初めてのアルバイトだった。アルバイトをしたいという気持ちも憧れも何もなかったが、教員になるにあたって経験を積もうと思い家庭教師を選んだという経緯があった。家庭教師をしていてよかったことを紹介するとともに、特徴なんかを綴っていけたらと思う。なんせ接客業とは大きく異なる職種だからである。

 

 接客業は大変な仕事であると思う。これは自分は経験したことはないため、想像になってしまうがいつも気を張って気を様々なところに巡らせていなければいけないのだろうと思うからである。でも、その接客業を経験してこなかったのには自分なりに理由がある。自分はとにかく教員になりたい一心で大学に入学したし、入学後もその思いと熱意は変わらずあった。だから、経験が直結しそうな家庭教師を選んでいた。今では接客業を経験していないことが大人として学んでいなければいけないことを学べていないということが自分の人生にとってマイナスになってしまいそうで不安だが、これから失敗しながら学んでいきたいと思っている。

 

 接客業をしていると不特定多数の方を相手に仕事をすることになるし、それが当たり前でもある。自分はその逆の特定の方と関わる仕事を経験させてもらった。週に1~2回同じ家に伺い、同じ生徒に指導をするのが当たり前だった。不特定多数の方を相手にする仕事の方がマンネリ化しないで仕事に打ち込めると言う人が多い。自分は逆で、特定の方と関わっている方が仲を深め特定の方だけのことを考える方が自分に合っている。特定の方と接することも案外難しいことなのかもしれない。

 

 確かに接客業とは違う難しさもある。「どうでもいいか」が通用しない仕事である。これから会わないかもしれない人を相手にしていないためである。毎週顔を合わせ、その生徒と親御さんと付き合っていかなければいけない。その生徒と親御さんのことを考えて、大学生なりに必死に勤めなければいけないのである。「〇〇高校に入れるようにしてください」「テストで〇点取れるようにしてください」生徒とその親御さんによって要望は様々で、生徒の置かれた状況や環境もいろいろとある。それらを考慮して自分にできることは何かと考えやってきた。「ひとり親家庭であるため公立高校でないと行かせられない」という親御さんの心の叫びや「面倒見てあげられるのは高校まで。大学からは行きたいのならバイトしながらでも通いなさい」という親御さんの強い意志を聞くことがもちろんあったし、生徒の思いとすれ違っていることも多くあったため辛かった。勉強になかなか力が入れられない生徒、勉強する意味が見い出せない生徒といろんな生徒がいた。本当に様々な気持ちになった。これもいい経験だと思っている。

 

 特定の方と接する仕事は仕事で苦労と大変さがある。自分は身をもって感じた。でも、生徒やその親御さんの思いを踏まえて考えることも自分にとって勉強になったため、たくさんの感謝がある。生徒や親御さんからしても自分は特定の人間だったわけだ。いい先生では決してなかったが、忘れない存在になってくれれば嬉しいと思う。